ゲーム業界に就職したいけど、何したら良いかわからない学生へ

<プロフィール>
元 Cygames プロジェクトマネージャー
一般社団法人 ユースキャリア教育機構 代表理事
株式会社Specialist Entertainment 代表取締役社長

明治大学商学部卒。新卒でSEGAに入社、Cygamesにてプロジェクトマネージャーを4年勤める。

たくさんの有名なタイトルにプロジェクトマネージャー(以下PM)として関わってきた宇野さんに、ゲーム業界に就職したいけど、何したら良いかわからない学生のためになるお話を伺います。

「そのゲームで遊んでます!」街で会う人に言って貰える毎日

くめかわ

有名なゲームのPMってどんな仕事なんですか?どうやったらなれるんですか…?僕のようなゲーム業界を目指す学生のために本日は色々聞かせて貰えると嬉しいです。

宇野

はい!ぜひぜひ。

そうですね、まずゲームの仕事は、会う人会う人にそのゲームで遊んでます!聞いたことあります!と言って貰えるやりがいのある仕事ですね!

宇野

PMとは、ゲームの中でもビジネスに関する責任を持つ仕事で、

・お金
・情報
・人員
・法律
・時間

の5つを管理する責任感のある業務を行います。

そのゲームにおいて分からないことはない。この人に聞けばそのゲームのことがなんでもわかる!そんな人がPMですね。

大人数の前で方針を話す宇野PM。毎朝200人の前で朝礼してたとのこと。
くめかわ

すごい…一般学生でもなれるものですか?

宇野

なれますなれます(笑)

僕は大学時代ほとんどゲーム開発をしてなかったです。この記事を読んでる学生と同じで、ただゲーム作ってみたい。ゲームを作る仕事って楽しそう!そう思っていたひとりの学生でしたよ。元は小学校の卒業文集にも、ゲーム作りたいと書いてたようなゲーム好き少年です(笑)

宇野PMの卒業文集より。
くめかわ

すこし親近感が湧いて来ました(笑)宇野さんのこれまでの歩みが、自分のこれから歩みたいキャリアのロールモデルになる気がしてきました。

宇野

読んでくれてる学生のみなさんも、ヒットタイトルに携わり夢を叶えることはできます。ロールモデルだと思ってくれる学生たちの悩みを解決できると嬉しいです。

僕も学生の頃は、漠然と自分が考えたゲームのアイディアを形にしたい企画を通したい。

そんなことを考えてましたけど、未だにそうですか?

くめかわ

まさにです!自分が考えたモノを形にしたい!企画を通して、アイディアを形にしたい。それがゲーム業界を志す学生達のやりたいことだと思います。

宇野

ただのゲーム好き少年がどうやって、ゲーム業界に入って夢を叶えて行ったのか?

そのためにどんな努力を学生時代にしたのか?

これらをぜひお話していければと思います。

ゲーム業界に就職したいけど、何したら良いかわからない学生へ

くめかわ

改めてですが、今回インタビュー受けて頂きありがとうございます。僕たちゲーム業界の人から話を聞きたいけど、全然繋がりがなくて困っていたんです。

宇野

いえいえ(笑)

僕も大学生のとき同じ状況でした。業界の人に直接話を聞きに行くのが一番はやくて良いんだけど、全然方法がない。

同じように困っていることもわかっていたので、今回お受けしました。僕で良ければ時間が許す限りはお話するので、言ってください。

私も大学生の頃、ドラゴンクエストの生みの親である堀井雄二さんにお時間取って頂いたことがあるんです。先駆者の方々のご厚意があって今の自分があるので、真剣で勇気ある方はぜひ!

学生時代にドラクエ生みの親堀井雄二Pと会う宇野PM

※宇野さんのご厚意で特別に提案を受けて頂けました。
うれしいことに、ゲーム業界の人にみんなで会えるインタビュー記事となりました。

くめかわ

宇野さんは文系出身ですが、ゲームの仕事って文系、理系どちらの仕事なんでしょうか?

宇野

実務としては両方必要ですね。そのため何学部じゃないと受からないということは基本的にないですね!

ただ、ゲームが好きで、パソコンがある程度触れる必要はあります。

ゲームを作るのにはクリエイティブやプログラムの知識が不可欠。これは一般的には理系っぽい印象かもしれません。

しかし、僕のようなPMやディレクター、プロデューサーのような責任ある仕事を任される人は、加えてビジネスやマネジメントの知識や視座が必要です。

クリエイティブ+ビジネス・マネジメント双方に学生中から触れておけるとGoodです。

くめかわ

ビジネスやマネジメントの知識が必要なのは意外でした。

僕たち学生たちにも分かりやすく必要性を教えてもらうと、どんな理由がありますか?

宇野

わかりやすく言うと、ビジネスやマネジメントの知識があると企画が通りやすくなりますね。

みなさん自分のアイディアを形にするために、企画を通したいわけですよね?あくまでも会社は営利目的。利益が出るゲームである必要性があります。利益を出す考え方はビジネス、マネジメントの領域です。

ゆえにこのあたりは早めに触れておくべきだと思います。

良いアイディアを思いついたとしても、現実的に予算がないということもあります。

宇野

例えば流行りのオープンワールドゲームに「原神」というゲームがありますが、「原神」を超える大きなワールドのゲームを作って楽しんで貰おう!というアイディアがあったとしましょう。

このゲームのアイディアを今日本で実現することは正直難しいです。

中国は現在日本の10倍程度の人数や予算で開発していて、アイディアが良ければ、すぐに実行となるわけではないんです。

アイディアを通す作業は、バイト先で給料アップ交渉をするようなイメージを持って貰えると学生でもイメージできるかもしれません。

くめかわ

漠然とアイディアを考えてれば良いやと思ってた自分が甘かったです…。ゲームもやっぱりちゃんと仕事だということですね。

宇野

そうですね。

楽しいし、やりがいのある仕事ではありますが、ちゃんと仕事です。ゲームを作る上でのこだわりは、売上やビジネスモデルにもしっかり反映させるのが仕事ですね。

興味がなくても法律に詳しくなってこだわらないとダメですし、興味がなくても経営の知識に詳しくなってこだわらないとダメです。そこはプロとしてなんでもこだわるのが僕たちです。

くめかわ

学生のうちにプログラミング、ビジネスやマネジメントなどについて勉強するのが良いことがよくわかりました。これらはどう学ぶと良いんでしょうか?

宇野

その子の作りたいゲームやキャリア選択に合わせて考えるべきかなと思います。

プランナー、エンジニア、デザイナー、僕のようなPMか?では、各スキルや知識に触れる深さも変わります。

この記事を読んでる子はどれくらいのレベル感の子なんだろう…?もし結構やる気なんだったら、その子のレベルに合わせて「こういう本読んだら?」「こういう技術書を買うと良いよ」とか言えそうです。

宇野

ホントの初心者であれば、「○○ 入門」「○○ 初心者」でググって出たものから、勉強でも良いかなと。

基本はとにかく何かを作ってみる、何かを売ってみるが早いです。

くめかわ

なるほど…私のような初心者はまずググってみる。少し開発してたり、なにか活動を始めていたり、意欲が高ければ先程お願いしたように、お会いして質問するが一番良いですよね?

宇野

はい、せっかくなんで!過去の自分のように真剣にゲーム業界を考えている子は大歓迎です。良い機会と思って活かして貰えると良いかなと!

結構応募多くなりそうなので、複数の学生まとめて座談会とかしちゃいましょうか。

※重ねてにはなりますが、ありがとうございます。

くめかわ

ちなみに、学生時代にゲームを作ってないと、受からないってホントなんでしょうか?

宇野

そんなことないですよ(笑)

ただ、ホントにゲームが好きな人って、学生時代から作ってる人が多いです。

ホントにゲーム作るのが好きな人は受かった後も、会社で長くゲームクリエイターをしてる方は多いです。クリエイター系の職種においては、作ってる人の方が当然就活で優遇されますね。

ゆえに僕みたいなタイプは、ビジネスサイドの職種で夢を叶えたわけですね(笑)

ここは向き不向きもありますから。

くめかわ

ぶっちゃけの質問しても大丈夫ですか?学生時代に何したら受かるんでしょうか?

宇野

実際、ここで言える範囲と、ぶっちゃけの範囲と2個あるんです(笑)

言える範囲で基本的なことを言うと、「ゲームをちゃんと作ろう、作る事自体が楽しいかどうかを感じてみよう」。

プレイする楽しさと作る楽しさって別なんですよ。料理を食べる楽しさと料理を作る楽しさが別なように。

続いて、それを「どうやってユーザーに届けるか?売るか?を考え実践しよう」ですね。これは基本的にやった方が良いことです。ちゃんと売る事、届ける事まで実践してみて、初めて仕事としてのゲーム制作になりますね。

くめかわ

ぶっちゃけの範囲ってここでは言えないものですか?(笑)

宇野

その…ぶっちゃけの範囲って要は会社ごとの採用条件とか、年度ごとの募集要項とかに触れるんですよ。その辺はさすがにインタビューでは言えないですし、なかなか学生にオープンにしづらいところです。

個別でお会いし、回数重ねて、飲みに行った際などに、直接ではないにせよ、年度ごとの傾向などがお伝えできるような関係性の学生が出てくると面白いかもしれません。

くめかわ

失礼な質問ですみませんでした…。せっかくの会えるインタビューですので、ぜひお会いした上で、仲良くなって、チャンスを掴んで行くのが良いですね。

宇野

いいまとめをするね(笑)活かしてくれる学生が出てくることにはすごく期待してます。

また、言える範囲として話したことについても、しっかりと言葉通り捉えて実践をしてほしいです。

必ずみなさんのゲーム業界での就職に活きてきますから。

※失礼な質問にも気持ちよく答えて頂きありがとうございます。

【7つのまとめ】ゲーム業界に就職したいけど、何したら良いかわからない学生へ

  1. まずゲームを作ろう。
  2. ゲームを作る事自体が楽しいか感じよう。
  3. ゲームをユーザーに届けることを考え、実践しよう。
  4. ゲーム業界の人と繋がろう。
  5. ゲームの企画を通したいなら、ビジネスやマネジメントの勉強もしよう。
  6. 文系、理系両方の考え方が必要。どちらかが有利とかではない。
  7. ビジネスサイドでゲームの夢を叶えるという方法もある。

最後に宇野さんからメッセージ

インタビュアーのくめかわ君がとても鋭利な角度の質問をしてくれたおかげで、本当にゲーム業界に入りたいけど何したら良いかわからない学生向けの記事になったかと思います。

冒頭でも話しましたが、僕はゲーム業界に入って本当に良かったと思っています。なぜなら子供の頃の夢を叶えたからです。正直就職時、親や友達から反対されることもありました。しかし、その反対を聞き入れ、他の会社に入り、夢にチャレンジしなかったら、きっと後悔する人生になっていたでしょう。

僕はゲーム業界で夢を叶えた後、得た能力や経験を使い、次の夢へのチャレンジを始めました。ゲームは若い人が集まる業界、今の若い年齢で諦めたら、もうチャンスはありません。年齢制限付きの夢という意味では、スポーツ業界と似ていると思います。

ゲーム業界で夢を叶えた後に追える夢だってたくさんあります。まずはゲーム業界での夢を叶えて貰えると良いかなと思います。過去の自分が読んだら、良いと思って貰えるような回答を心がけて丁寧に答えさせて貰いました。

もし僕を必要とする人や、この記事を読んで、勇気を持った人が居れば応募ボタン押してみてください。集団で話をするイベントにする予定なので、緊張せず居て貰えればと思います!長尺のインタビューを読んで頂きありがとうございました。

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