2026年7月17日(金)、株式会社日本旅行が主催する『ふるさと住民登録制度モデル事業採択自治体視察ツアー』が長野県飯綱町にて開催され、当機構の学生メンバー4名が参加しました。

長野県飯綱町には、2026年5月より地域活性化起業人として当機構社員の久保寺康介を派遣しており、ふるさと住民登録制度に向けた取り組みを全国に先駆け実施しております。
本視察は、当機構も参画する「ふるさと住民応援コンソーシアム」の活動の一環として、同じくコンソーシアム参画企業である株式会社日本旅行が主催し、実施されたものです。当機構の学生たちは現地へ足を運び、地域の方々と直接交流しながら、関係人口の新しい形である「ふるさと住民登録制度」の可能性について学びを深めました。
長野県の北部に位置し、長野市に隣接する人口約1万人(2026年8月時点)の自然豊かな町です。長野駅から車で30分というアクセスの良さも相まって、田舎ならではのゆったりとした時間と利便性が両立する「ちょうどいい」距離感が魅力です。
町の基幹産業は農業で、特にリンゴは全国生産量の約1%を占め、「100個に1個は飯綱町産」と言われるほどの一大産地です。昼夜の寒暖差と豊かな水に恵まれた気候風土を活かし、50品種以上もの多彩なリンゴが栽培されています。
近年は、若手農家によるシードルなどの加工品開発や、廃校をリノベーションした「いいづなコネクト」を拠点とした地域交流、積極的な情報発信が行われており、町内外関わらず多様な関わりによるエネルギッシュな取り組みが注目を集めています。

総務省が令和8年度中の開始を目指している制度で、居住地以外の特定の地域とのつながりを、アプリを使って登録・可視化し、継続的な関係をつくる仕組みです。観光などを入り口に、その出会いを一過性のものにせずに、「また来たい」「定期的に関わりたい」と思った人たちが集まり、共に地域の営みに関わる人が繋がる、全国共通のプラットフォームとして機能します。
今後開発される専用アプリを通じて関心のある自治体を登録でき、関わり方の深さに応じて2段階の登録区分が設けられています。
- ベーシック登録:誰でも要件なしで登録可能。地域の観光や担い手募集情報を受け取る「関係人口の入口」として位置づけられており、登録すると町のイベントや「担い手活動(ボランティアやイベント運営など)」の情報を受け取ることができます。
- プレミアム登録:年3回以上の「担い手活動」を実施する実践者向けの上位区分。交通費・宿泊費の補助や公共施設の利用優遇など、自治体ごとに定めるサポート(インセンティブ)を受けられることが想定されています。
「登録したまま何もしない」関係を防ぎ、地域課題の解決に向けた具体的なアクション(担い手活動)を促すことで、地域のファンを実質的な「担い手」へと育てる仕組みとして期待されています。
参考:総務省-ふるさと住民登録制度ナビ( https://www.soumu.go.jp/furusatojuumin/ )

ふるさと住民の「プレミアム登録者」と同等の流れを実体験
今回の視察の大きな特徴は、飯綱町モデル自治体として全国に先駆けて推進する「ふるさと住民登録制度」における「プレミアム登録者」と同等の活動を体験できる点です。

具体的には、飯綱町の特産品であるリンゴの栽培農家を訪問し、実際の「担い手活動」(今回は枝の誘引作業)を体験しました。農作業のお手伝いを通じて地域産業のリアルな現場に触れ、活動後にはインセンティブが付与されるという一連の流れを学生たち自身が実感しました。
農家の方々との共同作業は、単なる観光では得られない達成感や地域への愛着を生み出します。さらに、飯綱町ならではの「リンゴジュースが出てくる蛇口体験」なども交え、地域の食の魅力も存分に味わいながら、関係人口として地域に関わることの意義を肌で感じる機会となりました。

現場のリアルを知る!取り組み事例の視察と意見交換
担い手活動の体験後は、飯綱町における関係人口創出の具体的な取り組み事例についてお話を伺いました。

また、実際に担い手を受け入れている事業者(農家)の方々との意見交換も行われました。「地域外の若者が関わることでどのような変化があるのか」「受け入れ側としてどのようなサポートを期待しているのか」など、現場の生の声をお聞きすることができました。
学生たちも自身の視点から積極的に質問や意見を交わし、双方向の対話を通じて、地域と外部の人材がより良い関係を築くためのヒントを探りました。
実際に訪れ、関わったからこそ見えてきた「ふるさと住民」の可能性
今回のツアーを通じて見えてきたのは、制度としての枠組み以上に、「人と人とのつながり」の大切さです。
リンゴ栽培の背景にある苦労や工夫を知り、地域をより良くしようと奮闘する方々の思いに直接触れたことで、学生たちの中に「また飯綱町を訪れたい」「少しでも力になりたい」という強い当事者意識が芽生えました。
このように、地域を実際に訪れ、働き、語り合う体験こそが、「ふるさと住民」という新たな関わり方を普及させ、深く持続的な関係人口を生み出す原動力になると確信しています。
今後について
一般社団法人ユースキャリア教育機構では、今後も若者が地域と深く関わり、地域の未来に貢献できる機会を創出してまいります。
学生たちが現地で得たリアルな発見や感動を同世代へ発信していくことで、これまで制度を知らなかった若年層に向けても、地域との新たな接点を提供していきます。若者の視点と行動力を活かした地方創生・関係人口の拡大に、引き続き取り組んでまいります。

