編集部 
この記事にたどり着いた方には大学生のうちにラーメン店で起業したいけれど、なにをしたらいいのか分からず動けない。おそらく今のアルバイトや貯金では足りないと思うも、セミナーや投資家などへの相談にも踏み出せない。
そこで本記事はラーメン店で起業を目指す学生のために、ラーメン店を起業するメリットを説明しながら、課題や成功事例までご紹介します。
大学生がラーメンで起業することは可能？
大学生でもラーメン店を起業することは可能なのでしょうか？
結論から言えば、挑戦は十分に可能です。もちろん飲食業界は競争が激しく、開業後数年で多くの店舗が撤退するという厳しい一面もあります。
しかし、大学生ならではの柔軟な発想力や行動力、そしてSNSを駆使した情報発信力は、既存のラーメン店にない強みとなります。さらに、大学や自治体による起業支援制度、クラウドファンディングといった新しい資金調達手段も整いつつあり、若い世代の挑戦を後押ししています。
つまり「学生だから無理」ではなく、「学生だからこそ新しいスタイルで挑戦できる」環境が整っているのです。
大学生がラーメン店を起業する4つのメリット
大学生がラーメン店を起業することは、現実的に不可能と思う人が多いかもしれません。しかし、大学生が在学中にラーメン店を起業することには、いくつかの魅力やメリットがあり、その中で重要な4つのメリットについて紹介します。
メリット1.好きなことを仕事にできる
ラーメンが大好きで「いつか自分の店を持ってみたい」と考える学生は多いはずです。大学生のうちにラーメン店を起業する最大の魅力は、自分の情熱をそのまま仕事にできることです。
アルバイトや授業で忙しい毎日の中でも、ラーメン作りに夢中になって研究したレシピをお客様に食べてもらい、「美味しい！」と直接反応をもらえるのは何にも代えがたい喜びです。好きなことを形にできるからこそ、苦労があっても頑張れるし、働くこと自体が楽しみに変わります。
メリット2.若さゆえの発想力がある
大学生はトレンドに敏感で、新しいものを取り入れる柔軟さがあります。たとえば「映えるラーメン」をSNSで発信したり、海外の料理をヒントにした新メニューを考案したりと、従来のラーメン店にない新しい試みができます。
実際に、学生が運営するラーメン店では「週替わりメニューをSNSで発表して話題を集める」といった工夫で、同世代のファンを一気に増やした例もあります。失敗を恐れずに新しいことに挑戦できるのは、若さゆえの大きな武器です。
メリット3.失敗しても糧にできる
飲食業は競争が激しく、すべてが順調にいくとは限りません。しかし、大学生であることは「最大のリスクヘッジ」でもあります。仮に起業が思うようにいかなくても、大学に戻って学び直すことができますし、その経験は就職活動や将来のキャリアで大きな強みになります。
「学生時代にラーメン店を経営していた」という経験は、社会に出た後も大きな武器となり、企業からは挑戦力・リーダーシップ・実行力を高く評価されます。つまり、失敗も含めて成長につながるのが学生起業の特徴です。
メリット4.支援や仲間を得やすい
近年は大学や自治体が「学生起業支援プログラム」を設けるケースが増えています。中にはキャンパス内にチャレンジショップを設けて、学生が実際に飲食店を運営できる大学もあります。さらに、クラウドファンディングを利用して資金を集めたり、SNSで発信して仲間やお客様を巻き込んだりすることも可能です。
「学生が挑戦する」というだけで応援してくれる人も多く、先輩や同級生、教授からのサポートを得やすい環境があります。孤独な戦いになりがちな起業も、仲間と一緒なら乗り越えやすくなります。
大学生がラーメン店を起業する際の3つの課題
大学生がラーメン店を起業することはすべてが良いことばかりではありません。その中で、大学生がラーメン店を起業する上で3つの課題を紹介します。
課題1.経験・スキルの不足
大学生が起業するうえで大きな壁となるのは、調理技術や経営スキルの不足です。飲食店の現場経験が乏しいと、仕込みや接客、原価計算や売上管理まで全てを一から学ばなければなりません。ラーメンの味を極めることも重要ですが、同時に「店を経営する力」が求められます。そのため、成功している学生起業家の多くは、開業前にラーメン店でのアルバイトや修行を経験し、現場感覚を身につけています。
課題2.学業との両立・時間管理
大学在学中に起業すると、授業・試験・研究との両立が大きな課題となります。仕込みや営業は時間がかかり、特に深夜や早朝の作業が発生する場合もあります。スケジュール管理を誤ると、学業がおろそかになったり、体調を崩すリスクも高まります。そのため「休学して起業に専念する」「授業を最小限に絞る」といった決断をする学生もいます。自分の時間配分を見直し、どちらを優先するかを明確にすることが必要です。
課題3.資金的不足
ラーメン店の開業には、1,000万円前後の初期費用がかかるといわれています。物件取得費、内装工事、厨房機器、仕入れなどを考えると、大学生が一人で全額を用意するのは難しいのが現実です。そこで、自己資金を貯めて信用を積み上げたり、銀行から融資を受けたり、クラウドファンディングで支援を募る方法が選ばれています。支援者や投資家に情熱を伝え、共感を得られるかどうかも大きな鍵となります。
大学生ラーメン起業の成功事例3選
大学生がラーメン店を開業するなんて無謀に思えるかもしれません。しかし実際には、在学中に行動を起こし、自分の店を持つことに成功した学生がいます。
ここでは、大学生ながらもラーメン起業を成し遂げた3人の事例を紹介します。
事例1.早大生が生んだ新名物ラーメン：藤村連さん
| 年齢 | 大学2年生（20歳前後）で修行を始め、在学中に開業 |
| 起業に至った背景 | 藤村連さんがラーメンの道に踏み出すきっかけは、偶然食べた「海老トマトラーメン」でした。エビの濃厚な旨味とフルーツトマトの爽やかな酸味が織りなす真紅のスープに衝撃を受け、「この味を自分の手で多くの人に広めたい」という強い思いが芽生えたのです。ラーメン好きとしての情熱がそのまま起業の原動力になりました。大学生が店舗を持つには大きな資金的ハードルがあります。1,000万円以上の初期投資が必要とされる中、藤村さんは諦めるのではなく、知り合いの経営者に直接プレゼンを行い、自らの熱意を伝え続けました。その結果、投資を受けることに成功。さらに、既存店で数か月間修行を積み、調理技術や店舗運営の基礎を身につけました。物件探しや内装デザインも自分で行い、在学中にオープンまでこぎつけたのです |
| 成功の秘訣 | 成功の背景には「情熱を行動に変えた力」があります。好きな味にとことんこだわり抜き、資金調達では投資者を巻き込む突破力を発揮。授業と並行して経営を続ける強い意志が、大学生ながら本格的な店舗を作り上げることを可能にしました。いまでは「東京海老トマト早稲田店」は学生や地域住民に愛され、彼の挑戦は周囲を巻き込む一大ムーブメントになっています。 |
事例2.大学3年で行列店を作った起業家：深川智行さん
| 年齢 | 21歳（大学3年生）で開業 |
| 起業に至った背景 | 順天堂大学の深川智行さんは、人気店「夢を語れ」の理念に出会い、「自分も人が夢を語れる場所を作りたい」と強く思うようになりました。大学を一時休学し、創業者の下で厳しい修行を受けながら、調理技術や経営姿勢を徹底的に吸収。仲間やお客様の「夢」を応援できる場づくりこそが、自分の使命だと確信しました。資金面では、学生という立場ゆえに信用が弱い中で、アルバイトを掛け持ちしながら100万円を貯金。その実績をもとに銀行から融資を引き出し、津田沼に「夢を語れ千葉」を開業しました。 |
| 成功の秘訣 | 深川さんの強みは「夢を前面に打ち出したコンセプト」と「実直な準備力」です。ラーメンの味やボリュームはもちろん、「夢を語れる空間」という斬新なアイデアが人々の心を動かしました。開業当初から行列が絶えず、SNSでも大きな話題に。彼自身が「若いうちに挑戦しなければ行動できなくなる」と語るように、迷わず突き進んだ行動力が結果につながったのです。 |
事例3.北海道発・Z世代のラーメン経営者：盛大地さん
| 年齢 | 21大学3年生（20代前半）で店長に就任し、その後独立 |
| 起業に至った背景 | 盛大地さんは高校時代から「いつか自分のラーメン店を経営したい」という夢を抱いていました。しかし、家族の反対もあり、卒業後すぐの起業は断念。それでも夢を諦めず、大学に進学してからもチャンスを探し続けました。そんな中、在籍していた飲食企業に新規店舗の立ち上げを直談判。経営者の理解を得て、すすきので「麺や ICHI」の店長に就任しました。そこで経営経験を積んだ後、店舗を譲り受ける形で独立し、株式会社ICHIを設立。「RAMEN ICHI」として再出発しました。さらに2023年には「TSUKEMEN ICHI」をオープンし、学生ながら複数店舗を展開する経営者となっています。 |
| 成功の秘訣 | 盛さんの成功の背景には「段階的な独立戦略」と「Z世代らしい柔軟な発想」があります。企業の支援を受けてリスクを抑えながら独立に繋げることで、大きな借金を背負うことなくスタート。さらに「スタッフも幸せになれる店づくり」というビジョンを掲げ、SNSでの発信や生産者との直接連携を積極的に進めました。従来の飲食業界のイメージを覆し、持続的でポジティブな経営モデルを築いています。 |
大学生がラーメン起業を成功させるための3つのポイント
ここでは、ラーメン起業を成功させるための3つのポイントを紹介します。
ポイント1.情熱とビジョンを持つ
ラーメン起業を目指す大学生にとって、一番の原動力になるのは「ラーメンが好き」という情熱です。単に「店を出したい」ではなく、「自分はなぜこのラーメンを提供したいのか」というビジョンがあるかどうかで、周囲の人の協力や資金の集まり方が大きく変わります。実際に成功している学生起業家たちは、自分が提供する一杯に込めるストーリーを持ち、それを熱意を込めて語ることで支援者やファンを巻き込んできました。
ポイント2.コミュニティを活用する
大学生の起業は一人で全てを背負い込むのは難しいものです。しかし、大学や自治体の起業支援制度、クラウドファンディング、SNSを通じた仲間づくりなど、コミュニティを活用できる仕組みはたくさんあります。例えば、先輩起業家に相談したり、同世代の挑戦者と情報交換することで、自分の弱点を補い合えるケースも少なくありません。ラーメン起業は特に人手や情報が必要な分野だからこそ、仲間や支援ネットワークを積極的に頼ることが成功のカギになります。
ポイント3.徹底した準備量
「学生だからこそ時間がある」というのは大きな強みです。その時間をどう使うかで起業の成否は決まります。ラーメンの仕込みを学ぶ、原価計算を理解する、事業計画を立てる、開業資金をどう集めるか調べる -こうした地道な準備を積み重ねることで、リスクを抑えてスタートできます。成功した学生起業家はみな、何倍もの準備を当たり前のようにこなしていたという共通点があります。中途半端な知識で飛び込むのではなく、徹底的に準備する姿勢が欠かせません。
大学生がラーメン店で起業をするならユースキャリア教育機構へ
ラーメン店の開業を考える大学生にとって、頼れる存在がユースキャリア教育機構です。この団体は、29歳以下の若者が自分らしく挑戦し、楽しく自己実現できる環境づくりを目指しています。特に「大学生 ラーメン 起業」に挑戦したい人にとって、事業計画の立て方、資金調達の方法、仲間づくりまで幅広くサポートを受けられるのが大きな魅力です。
「学生だから無理」ではなく「学生だからこそ挑戦できる」。ユースキャリア教育機構では、そう思える仲間や環境に出会えます。ラーメン起業に限らず、「学生だけど本気で事業を起こしたい」と考える人にとって、心強い味方となるでしょう。
まずは気軽に、ユースキャリア教育機構に相談してみてください。
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