ユースキャリアには、様々なテーマやリーダーの元で、自己実現に向けた活動をする「プロジェクト」があります。
今回は、若いメンバーで経営・起業にど真ん中から挑むプロジェクト「The Specialist」をご紹介!
代表インタビューとして、馬上大地(まがみだいち)さんに伺いました!

株式会社ケイアールジー 元代表取締役
一般社団法人ユースキャリア教育機構 運営
かえつ有明高校客員教授
13歳から起業を志す。19歳で父親が脳梗塞で倒れ、5000万の借金を背負う。関東を中心に飲食店を20店舗ほど経営。引き継いだ当初は赤字まみれで3ヶ月後に倒産だったところから、半年間で黒字化。M&Aに向けて再出発を果たした。
「ただの起業」は20万円払えば誰でもできる。「経営」をするために、必要なこととは?

馬上さんは起業を志す上で、先輩・同期・後輩といった仲間の存在こそが成長に欠かせないと語ります。
ーー 経営者にとって「仲間」が重要だというのはどういう意味でしょうか? なぜそこまで重視されるのか教えてください。
馬上さん:
一人で起業の道を進むのは、正直とても孤独で不安なものです。僕自身、高校生の頃は周りに同じ志を持つ人がいなくて、誰にも相談できずにもやもやしていました。
でも、大学に入りユースキャリアに出会い、先輩・同期で起業に挑戦している仲間たちと出会ってから状況が一変しました。困ったときにアドバイスをくれる先輩、共に切磋琢磨する同期、そして絶えず刺激を与えてくれる後輩の存在が、自分の背中を押してくれます。

例えば先輩は、よくある「成功者の言葉」ではなく、今まさに経営の舞台で戦っている生の声を聞けます。少しだけ先を行く先輩、という距離感が重要で、如何にそこから学べるか?というのをこのプロジェクトでも体現しています。
同期は、見つけるのがそもそも難しい。
良い関係のライバル、という位置は、将来成功していたとしても現在はまだ弱い可能性が高く、ポテンシャルがあるだけ(結果は出ていない)という状態です。
後輩からは、いつも多くのことを得ています。
絶えず人が入ってくるこの場所は、入って数ヶ月後にはすぐ先輩の位置になります。「下からの脅威」という部活のような状態で、常に努力しようという気持ちにさせてくれます。
元々バドミントン部で総勢100人の部活をやっていたので、そのときの良い感覚を作れるようなチームづくりをしています。
また、経営的にも後輩の存在は重要で、自分の持っているものを言語化し、丁寧に教育をして、自分の分身を作っていく感覚です。
この活動自体が経営には必要で、これができないと組織は作れません。皆さんはただの強い1フリーランスになりたいわけではないと思うので、組織を作り文化を作り共闘できるような、そんな場所を作っています!

馬上さんが代表を務めるThe Specialistでは、そんな仲間との繋がりを何より重視しています。実際に経験豊富な大学の先輩からノウハウを学び、同じ志を持つ同期とプロジェクトに取り組み、さらに意欲ある後輩を迎え入れて教える、というサイクルができているそうです。
単なる座学ではなく、年次や立場を超えたコミュニティで互いに刺激を与え合うことで、経営者予備軍としての成長を加速させているのです。
馬上さんは「自分一人では成し遂げられないことも、仲間となら乗り越えられる」と話していました。このコミュニティでは、経営の知識やスキルだけでなく、お互いを支え合う姿勢やチームワークの大切さも学べます。
まさに経営の予行演習 兼 本番の場として、仲間と切磋琢磨する環境が整っているのです。

ーーまた、このスライドにある「飢えている」というワードも気になりました。「欠乏感」のようなものは、馬上さんの中で重要だと考えていますか?
馬上さん:
どんなことでも良いんですが、「普通じゃ嫌だ」「自分は動かなきゃいけない」と感じる方が、うちには合うんじゃないかなと思っています!
高校生の頃、ちょうど自分はコロナがど真ん中の時期で、
総勢100名のバトミントン部の部長をやっていたんですが、大会が無い部活生活になってしまいました。
同い年の同期が40名入部したのに、最後まで残ったのは4人。
進学校だったこともあり、多くの人が受験勉強のために早めに辞めていきました。
今でも覚えています。辞めていく同期に「お前ら、こんなことやってても意味無いよ」と。
本当に意味無いんだろうか…とも考えたんですが、僕は仲間と一緒に目標に向かって活動することはかけがえのない経験だったと思っていたんです。
狙っていたわけではないんですが、残った4名はみんな受験にも成功して、早稲田や慶應に受かっていました。
一方、受験勉強のために辞めた同期からは、誰も早慶や良い大学に受かった人はいませんでした。

ーー学歴が良い人って、ビジネスもできるものなんですかね?
馬上さん:
学歴が良いかどうかと、ビジネスは全く関係無いです!
ただ、勉強に限らず、スポーツでもその他どんな活動でも、何か人よりも秀でたことのある人はぜひ経営にチャレンジしてみてほしいなと思っています!
「より尖る」というワードに入れているように、そういう方は「成果を出そうとすることに貪欲」なんじゃないかなと考えています。
どんなことにそのエネルギーを向けても良いと思いますが、僕は経営・起業・ビジネス、そういったものに高校生・大学生で取り組んでみて欲しいなと思っています。
ーー他に、こんな方にも向いているのでは、という人はいますか?
馬上さん:
ピラミッドの上に立つ人たち同士でコミュニティを作りたい、という気持ちがあります。
どういうことかと言うと、これは能力ではなく、組織の話です。
どんな組織のサイズでも形でも良いんですが、人に慕われ求められているトップや幹部、チームリーダーでも、そんな方にとって居心地の良い場所でありたいなと思っています。
誰かがしんどくなったときに、みんなで1人をサポートする。そういう線が全員に刺さり連なっているような状態が理想です。
みんながやりたいことに対して、それを支える資産であること。それが重要だと考えています!

ーー「BizCamp」というイベントも行っていますよね!この詳細も聞いてみて良いですか?
馬上さん:
僕らが経営への入口として行っているイベントの1つに「BizCamp」というイベントがあります。
定期的に行っていて、既に500名くらいの方に参加頂いているのですが、その多くの方は「起業したい!」ということで参加してもらっています。
しかし、「ただ起業するだけ」なら、法務局に書類を出せばすぐなので、20万ちょっとで出来てしまいます。
おそらく学びたいのは、そういう手続き論や短期的な話ではなく、「どうやったら経営ができるようになるのか?」なんだと思います。
ーー実際、経営の1歩目って、何をやればよいのか皆目検討が付かないですよね。
馬上さん:
僕がよく例える話で、「ポケモンマスター」を狙うサトシと、「海賊王」になりたいルフィー、リアルならどっちに付いていきたい?というのを聞くことがあって。
サトシは、行く道を棒倒しで決めています。
一方ルフィーは、ロードポーネグリフを探して、それを持っているのが誰々で、そのために舵をこっちに切るんだ!というロジックで決めています。
経営に近いのは、ルフィーの方です。
右か左かを決めるのに、ロジックでもって選ぶか、棒倒しで決めるか。
あなたなら、どっちのリーダーに付いていきたいか?
あなたなら、どっちのリーダーになりたいか?
その考え方やロジックを教えるイベントを行っていて、とても好評で経営の1歩目を踏み出そうという方がとても多く、嬉しいですね!

<学生コメント>
ルフィーの例えはとてもわかりやすいですね!運ではなく、実力を付けていかなければと感じさせてくれます。
「経営の予行演習でもあり、且つ本番の場でもある」というのは、個人的にとても重要なことなんじゃないかなと感じました
求めていた場所。ユースキャリア入会と、プロジェクト立ち上げの経緯。

The Specialistを立ち上げた経緯や、創設者である馬上大地さんご自身のストーリーについて伺いました。
ユースキャリア入会前から現在に至るまで、どのような経験が彼を動かし、このコミュニティ設立に繋がったのでしょうか。
ーー高校の頃から、起業や経営に興味があったんですか?
馬上さん:
父が唐揚げ屋のフランチャイズとして20店舗ほど経営をしていて、私の名前が付いたお店を経営していたので、身近に経営があった状態でした。中学生の頃から、興味はありました。
たた、大学1年生の頃の興味は当初「投資」で、初めからガッツリ事業をやりたいという感じでは無かったように記憶しています。
ーービジネスを学びたいと思い、大学入学後すぐに行動していたと。
馬上さん:
そうです。最初は大学が経営に関して専門にしているiU(情報経営イノベーション専門職大学)に入りました。そこには沢山の客員教授の方や、先輩・同期が居るのでどんどん声を掛け、学ぶようにしていきました。
しかし、それだけでは足りないなということを思い、1年生の4月に外部の団体にも所属するように。
そんな中でユースキャリアの現役の先輩に会いここに見学に来るようになり、頑張ってみようということで入りました。
ーーちょうどその見学の日が、「The Specialist」の立ち上げの時期だったんですね。
馬上さん:
特別なプロジェクトを作ろうということで、多くの先輩経営者が直々に教えてくれるクラスのようになっていて、それはもう本当に刺激的でした。
コンテンツ(定例勉強会)は週2だったんですが、先輩にも同期にもどんどん声を掛けて自主勉強会をしていて、気づけば週7やっていました(笑)。
それだけ、僕に経営をハマらせてくれたんです。
当時、中学生向けの塾をやろうと思い、準備を進めていたんですが、
先輩から「すぐ開業しろ!馬上くんは絶対その方が良い!」という真偽不明の強めのアドバイスをもらい、半信半疑ではありつつも、きっとそうなんだろうと思い、急ピッチでオープンしました。
急ぎHPやビラを作って撒いたり、コンテンツを作成したり。
そのときには5人でのんびりと準備をしていたんですが、突然気が狂ったかのように急ぎ始めたので、現場はめっちゃ混乱したと思います(笑)。
実際、このあと僕は大変な目にあっていくんですが、このときしっかりと経験できて、本当に良かったです。
ーー馬上さんは、順風満帆にユースキャリアライフを過ごされていたはずなんですが、どのタイミングで大変な状態になっていくんでしょうか?
馬上さん:
入会して3ヶ月。誕生日を迎えて19歳になったばかりの頃だったと思います。
突然家族から電話があり、「お父さんが倒れた」と。
先ほどお伝えした通り、父はからあげ屋の経営をやっていた人。
それを19歳になったばかりの僕が引き継ぐことになってしまったんです。
ーーそこからは本当に怒涛のような状態でしたよね。。。
馬上さん:
大変なことが起きすぎていたので、先日スライドに時系列でまとめてみました。
本当にこんな感じかよ、って思うかもしれないですが、本当です。読み飛ばさず、1行ずつ声に出して噛み締めてもらいたいです…笑


でも当時、それを支えてくれたのがこのユースキャリアの先輩方や、同期の存在でした。
先輩方には、経営判断に関する助言、税理士や弁護士など専門家のご紹介、M&Aのときに現役でやっている方、他にも家族の病院のことや精神的に参っていた母にも会ってもらったり、何から何まで助けてもらいました。
代表の宇野さん、副代表の高瀬さん、先輩リーダーの岩原さんには、特に感謝してもしきれません。
同期や後輩も、家業を手伝ってくれたり、元気にさせようといろんな企画を考えてくれたり。
中にはとんでもない企画を当ててきて呆れてしまったり、わけわからん電話してくんなや!ってなったこともあったんですが(笑)、とても支えになりました。
何よりも、僕には味方が居てくれる、という気持ちが本当にありがたかったんです。
家庭も不安定、学校も無い僕にとって、ユースキャリアは本当の家族のような存在でした。

ーー困ったときに寄り添ってくれる場所って、何よりも大事ですよね。
サポートしすぎてくれて、本当に皆さんに申し訳ない、自分がいることで何か足を引っ張ってるんじゃないかと思い、辞めた方が良いんじゃないかと思い詰めたことも一度や二度じゃありません。
だからこそ、僕が次はみんなが本当に困ってしんどいときに、一番近くに居てあげたいと思っているんです。
そしてそれは、気持ちだけじゃ全然無理で、ビジネス戦闘力も蓄えもマインドも全部必要。強さを持たなきゃダメだって、僕自身もまだ貪欲に焦っています。

<学生コメント>
沢山の辛い経験をしてきたからこそ、挑戦し続けるし、強くなろうとも思えるんだなと感じます!
続々と集まるメンバー
The Power→The Specialistとなり、プロジェクトに多くの仲間が増えてきました。
40人近くいるため、全てを紹介することはできませんが、一例として名前を挙げてもらいました。
彼らはThe Specialistでの活動を通じてどのように成長し、何を学んだのでしょうか。
ーーThe Specialistには個性豊かな仲間がいるとうかがいました。特にりきさん、りゅうせいさん、あずあずさんの3名を挙げてもらいましたが、どんな方々か教えてください。

馬上さん:
まずりきは、いま1年生(新2年生)で、起業への熱意が人一倍強い人間です。
僕自身がプロジェクトを立ち上げた当初から慕ってくれたメンバーです。
最初はめっちゃなよなよしていたり、元々はこのコミュニティ怪しいっすって言っちゃうような奴でもありましたね。
でも、彼は本当に素直で、経営に関する重ための課題を出しても「やばいっすこれ、、頑張ります!」とちゃんとやって来るような子なんです。
ドラフト(ビジネス企画クラス)でも、いの一番に行政と組んで、ちゃんと実行までいきました。決して楽に行えたわけではなく、行政特有のリスク過剰警戒をちゃんと丁寧に突破したりしていました。近々事業まで昇華するかもしれません。
人が見えるタイプで、教育熱心でもあり、現場では既に多くのビジネス初心者に教える立場にもなっています。
ーー1年生で凄いですね…!りゅうせいさんは、もっとお若いですよね?

馬上さん:
りゅうせいは、高校1年生(次2年生)ですね。彼は出会った頃からおかしな奴でした(笑)。
そもそも、大学生用のイベントに、高1の春で来たことから関係がスタートしたんです。当時はプログラミングオタクで、経営のことは興味はあっても何もわからん!という状態でした。
頭も良く、人懐っこい性格で、やればできるのに、1歩目が踏み出せないようなタイプでした。
彼を知る人であれば意外かもしれないですが、「これ大丈夫っすかね?」って確認しながら進むタイプで、その背中を押しまくるっていうのが教育方針です(笑)。
押すとめっちゃ踏み出して、どんどん進んでいく。泥臭くても関係なくやってくるんですよね。
彼にとっては、この環境は先輩だらけ。
先輩でもどんどん挑戦して泥臭く突っ込んでいく様子を見て、自分自身もクレバーに構えるのではなく、どんどんやっていこうという状態になっています。
1つ心配しているのは、学校では浮きまくってるだろうなということですかね(笑)。
寮から追い出された話も聞いたので、その辺はしっかりやってもらいたいものです(笑)。
ーーありがとうございます!面白い・・・。そして、あずあずさんは探究心が強く経営という未知なるものに挑戦し始めたと。
馬上さん:
あずあずは東大理3の大学生で、とても頭が良いというのは言うまでも無いんですが、
彼にとって経営はとても難しいもののようです。
学問とは全然違って、これさえやれば絶対こうなる、というものではなく、
もっとふわっとしているのに努力はしなきゃならないので、悩んでいる状態でした。
特に、これは皆にも伝えていることですが、
能力が高い=人の上に立てる
わけでは決してないのが、実感まで含めてわかり始めているのではと思います。
人を下に見ると損することが多い、逆に得することも無く、
「この人はこういう特徴を持つ人なんだ」という1人間として正面から人というものを捉えられるようになってきたのは、大きな成長だと思います。
ここは本当に多くの人がいるので、沢山触れ合って、
真の意味で人の上に立てる人間になってほしいと思っています。
医者になれと親や周りから決めつけられ、それでもここに入って頑張ろうと決め、次々に色んなチャレンジや謎の試練が降り掛かってきていて(笑)、
人間として深く面白い人になってほしいなと思っています。
そして、そんな彼がより活躍できるような場所を作りたいな、と思わせてくれるメンバーでもありますね!

<学生コメント>
本当に色んなメンバーが居て、とても面白い場所を作っていますね!
ぜひ一度見学に来て、皆さんにも色んなメンバーに実際に会ってみてもらいたいです!
これから会う学生へのメッセージ

最後に、The Specialistや馬上さんに興味を持つ学生たちへ向けて、メッセージをいただきました。
馬上さん:
僕が伝えたいのは「一期一会の精神を大切にしてほしい」ということです。
人との出会いは本当に貴重で、その一回のご縁が将来大きな財産になることもあります。僕自身、このコミュニティでの仲間との出会いが人生を大きく変えました。ですから、目の前の出会いや機会を決して軽く見ないで、一つひとつ大切にしてほしいです。
The Specialistではもちろん、そういう機会を提供はしています。チャンスが沢山あるという状態ですね。
ただ、それを存分に活かし、チャンスを掴みに行くかはあなた次第です。
私自身もまだまだレベルが足りず、貪欲に取りに行っています。
ガツガツ行き過ぎて先輩に迷惑を掛けたりすることも全然あります。
それでも沢山学んで、経験して、
この環境をより良い場所にすること、安心して任せられるような人間になりたいと思っています。
あなたにとっての一期一会も、より良いものであるように頑張ってみてください!
縁は自分で作るものだと信じています。
お知らせ
①イベント「BizCamp」について
馬上さん達が開催するイベント「BizCamp」は、以下のHPから募集しています。
人気イベントのためすぐに席が埋まってしまうため、興味がある方は早めにお申し込みください!
②ユースキャリアの無料説明会について
The Specialistを運営するユースキャリアの活動に興味を持っていただいた方は、
ぜひこのページを確認の上、お申し込みいただき日程調整を行っていただければと思います。
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あなたの挑戦を、お待ちしています!